ヒュドラ

9つの頭と猛毒を持つ巨大なヘビで、アルゴスにある泉の周辺に棲んでいた。首を切り落としても、傷口からすぐに新しい首が生えたというが、英雄ヘラクレスによって、首が生えないように、傷口を次々に火で焼かれて退治された。

ヘラクレス=神から生まれた人間の英雄で、たくさんの怪物たちを退治した。また、神によって与えられた十二の難しい仕事を成しとげ、死んでからオリュンポスの神になった。

キマイラ

リュキアのパセリス火山に棲んでいた怪物。体の前の部分はライオン、真ん中から後はヤギ、尻尾はヘビという姿をしていて、口から火をはき、人間たちをおそっていたが、コリントスのベレロポンという若者によって、退治された。

ベレロポン=コリントスに住んでいた若者で、人殺しの罪で追放されてしまうが、その後、ペガサスという羽のはえた空飛ぶ馬に乗って、さまざまな活躍をした。

メドゥーサ

かみの毛がヘビでできた怪物。姿を見た人間を石にしてしまう魔力をもち、西の彼方の海に棲んでいた。英雄ペルセウスに、首を切られて退治されたが、死んだあとも、魔力は消えなかったという。

ペルセウス=神とアルゴス王の娘との間に生まれた人間の英雄。自分を笑った者たちをみかえすために、メドゥーサを退治した。

ミノタウロス

クレタ島の王妃から生まれたが、王様のミノスによって、ラビリントスという迷路のような建物にとじこめられた牛の頭をもつ怪物。9年ごとにいけにえとしてささげられた、7人の少年と7人の少女を食べていた。

セイレーン

地中海に浮かぶ小さな島に棲むセイレーンは、美しい声で唄い、航海中の船をおびきよせ、浅瀬に乗り上げさせてしまうため、船乗りたちに、たいへんおそれられた。船乗りたちは、セイレーンの声が聞こえないように、耳せんをして身を守ったという。

ギリシャ神話の怪物たち 2