アフリカの人々を飢饉から救済するために制作されたチャリティーアルバム。オリジナルLPは1985年3月にリリースされ、全世界で大ヒットとなった。

それからさかのぼること３ヶ月、アイルランドとイギリスのミュージシャンたちで結成されたバンド・エイドによるチャリティーソング「Do They Know It’s Christmas?」がリリースされ、世界規模で大ヒットとなった。

「じゃあ、俺たちも!」ってことで、アメリカのミュージシャンたちが触発され、「ウィ・アー・ザ・ワールド」が誕生した。

タイトル曲の「ウィ・アー・ザ・ワールド」は、マイケル・ジャクソンとライオネル・リッチーによって作詞作曲され、クインシー・ジョーンズとマイケル・オマーティアンがプロデュースし、トップクラスのミュージシャン45人によって録音された。

録音の様子はドキュメンタリーとして撮影され、当時の音楽情報番組などで、その一部が繰り返し放送されていた。

曲目5は、カナダ版バンド・エイドによるもの。

日本でも人気のあるブライアン・アダムス、コリー・ハート、ニール・ヤングらが参加し、「ウィ・アー・ザ・ワールド」に匹敵するほどの素晴らしい楽曲に仕上げている。

このアルバムにはその他にも、スティーブ・ペリー、シカゴ、ブルース・スプリングスティーン、プリンスなど、

80年代の音楽シーンを賑わしたミュージシャンたちが

優れた楽曲を提供しているが、

「ウィ・アー・ザ・ワールド」があまりにも名曲過ぎるため、ほとんど霞んでしまっているのがもったいない。

ちなみに、このアルバムのリリースから４ヶ月後、

ミュージシャンたちの救済の輪はさらに広がり、

全世界で生中継された伝説のチャリティー・コンサート「ライブ・エイド」へと繋がっていった。