アクロス・ザ・グレイテスト・ビュー

アクロス・ザ・グレイテスト・ビュー

90年代の前半頃、深夜にJ-WAVEを良く聞いていた。

その時によく耳にしていたのが、このアルバムのトップに

収録されている曲「アクロス・ザ・ビュー」だった。

とても美しいインストゥルメンタルで、前日に嫌なことがあっても、この曲を聞いているうちに、沈んだ心が和み癒されていた。

やがてJ-WAVEを聞かなくなって何年か経ったある日、

このCDをたまたま見つけた。

全12曲が収録されていて、どれも癒し系の曲。

だが、「アクロス・ザ・ビュー」が飛び抜けて良かったため、

その他の楽曲がなんか単調に聞こえてしまった。

それほど「アクロス・ザ・ビュー」は素晴らしく思えた。

今でも、たまにこの曲を聞いて癒されている。

「アクロス・ザ・ビュー」のアイデアは、1986年、リチャード・バーマーが休暇中にヨセミテ国立公園を訪れた際に思い浮かんだらしい。その後、1987年にリリースした、環境音楽家たちのコラボアルバム「Western Spaces」に収録されるが、日本盤は未発売だった。しかし、J-WAVEが1988年の夏に試験放送を開始する数ヶ月前、J-WAVEのアメリカ側のプロデューサーが

「こんなのがあるよ!」

と、日本側のプロデューサーに紹介したのがきっかけで、「アクロス・ザ・ビュー」はJ-WAVEの時報がわりとして、毎日、流されることになった。

残念ながらリチャード・バーマーは2006年に亡くなられ、このアルバムも廃盤になってしまったが、現在は、音楽配信サイトにて、彼の素晴らしい楽曲たちをダウン・ロードできるようになっている。