九十九島せんぺい 長崎名物その二
九十九島せんぺい 長崎名物その二
長崎銘菓の一つに「九十九島せんぺい」というものがある。
小麦粉で作られた六角形の「せんぺい」で、
表面には「九十九島」の白いロゴが、
裏面には西海国立公園に浮かぶ九十九島に見立てた
ピーナッツが散らばっている。
ほどよい甘さとパリッとした食感は、一度食べたら癖になる。
お茶はもちろん、コーヒーや紅茶にも合う。
カステラほどメジャーではないから、他県の人には
あまりなじみが無いが、長崎県民なら誰でも知っているお菓子。
佐世保で作られているが、長崎市内のお土産店には
大抵置いてあるから、すぐに見つけられる。
「九十九島」は「つくもじま」でも「きゅうじゅうきゅうしま」でもない。「くじゅうくしま」と読む。
「せんぺい」の「ぺ」は、「あっかんべー」の「べ」ではなく、
「カトちゃん、ぺっ!」の「ぺ」だ。
「せんべい」ではなく「せんぺい」なのは、
米粉で作るのが「せんべい」で、
小麦粉で作るのが「せんぺい」だから、らしい。
昔は三、四枚を重ねて和紙で包んでいたように思うが、
現在は、一枚一枚が丁寧に袋に入れられている。
袋を開けた時の、鼻先に届く香ばしさがたまらない。
突出しエッセイ