ゼア・ウィル・ビー・ブラッド
ゼア・ウィル・ビー・ブラッド
予想以上に面白かった。二十世紀初頭、石油採掘にすべてをかける「石油屋」の男の話。これは映画館で見たかった。
ストーリーも良かったが、それよりも音楽がとても良かったから。
楽曲そのものは、名作映画にあるような、心に残る感動の
メロディ…といった類いのものではない。
サスペンスやホラーなんかで耳にする、じわじわと
迫ってくるような、うっかりすると不気味に聞こえる音楽。
だけど、これがシーンに実によく合っていて、素晴らしかった。
もしも最新の音響システムの劇場で大音量で見ていたら、
絶対に今よりももっと楽しめたに違いない。
この映画を見る前に「僕の彼女はサイボーグ」を見たのだが、
こちらのほうは対照的なサントラっぷりで、
まるでラジオの音楽番組を聞きながら、テレビのドラマを
見ているようで、それはそれは実にガッカリな音楽の使い方を
していたもんだから、なおさら「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」の良さが引き立ってしまった。
私の中では、「ジョーズ」や「サイコ」の音楽を越えてしまった。
原題●There Will Be Blood
公開●2007年 (アメリカ)
監督●ポール・トーマス・アンダーソン
脚本●ポール・トーマス・アンダーソン
出演●ダニエル・デイ=ルイス
ポール・ダノ
ケヴィン・J・オコナー
タイラー・ラビーン
キーラン・ハインズ
関連映画
サイコ
(1960年アメリカ)
ジョーズ
(1975年アメリカ)
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